”の検索結果
再検索

明日をHAPPYにするコトバ

【第4回】やる気を出したいとき(やる気が出ないとき)

才能とはもともともっているものではなく、続ける力。
続けるためには、大好きなチョコレートと、大きな勘違いがあればOK!


人間というのは、無意識に、したいことしかしないし、したくないことはしないようにできているのではないでしょうか。
仕事や学び、趣味、スポーツ、結婚や恋愛、人との付き合いなど、どんなに好きで始めたことでも、大抵のことはやっているうちに、つまらなくなったり、壁にぶち当たったり……モチベーションが続かなくなるのは、当然のなりゆき。
だから、続けるためには、なんらかの〝工夫〟が必要なのです。

私の子ども時代は飽きっぽい性格で、宿題や絵日記、ピアノ、習字、水泳など稽古事もすぐに飽きて面倒臭くなってしまう。大人になってからも、「これだけは続けています!」とか「これは自信があります!」と胸を張って言えるものは、なにひとつありませんでした。
そんな私が、いろいろなことを続けられるようになったのは、「大好きなチョコレート」を見つけ、「大きな勘違い」をするようになったから(笑)。
そう、たとえば、好きな仕事であっても、ある時ふと不安になったり、しんどくなったり、「今日は休んでしまいたい」と、心が後ろ向きになることもあります。
そんな時は、〝大好きなチョコレート〟が必要。
〝チョコレート〟とは、つまり「快感」。うまく仕事がいった時の達成感だったり、仕事が終わった後、おいしいものを「あぁ、幸せ~」と言いながら食べる解放感だったり、人から喜んでもらえる満足感だったり……。そんなちょっとした〝快感〟があれば、「そうだ、これがあるじゃないか!」とその味を思い出して、心が自然に前を向きます。たとえ〝快感〟がなくても、無理矢理にでもつくってしまいましょう。
すると、やる気になれない時も、しんどい時も、なんとか踏ん張って、続けていくことができます。
そして、続けるために、もうひとつ大切なのは、「大きな勘違い」。
「10年続けたら、私はこの世界では、相当なポジションになれるのではないか」と、その光景を、まるで映画のワンシーンのようにリアルに思い描く。「私は20年後、おしゃれな60代になって、自分のカフェをもっているのではないか」と最大限に素敵な自分を思い描く。「もしかしたら、世界一周もしているのではないか」と夢や目標をワクワクしながら思い描く……。
そんな「大きな勘違い」は、その時点は〝勘違い〟でも、それをはっきりとイメージして信じているだけで、不思議なほど〝現実〟になっていくのです。
思いっきり〝素敵な勘違い〟であることがポイント! 
「私はどうせ飽きっぽいから」「私はどうせダメだから」などと自分を低く見積もっては、成長はないし、なによりつまらない。誰がなんと言おうと、根拠がなかろうと、「やればできるんじゃないかしら」「なぜかできそうな気がするの」と、楽観的に思い描くことが大切なのです。

どんなに器用で能力がある人であっても、続けることができなければ、その能力は発揮できません。
才能とは、続ける力。いえ、「続ける力」というより「止めない力」なのでしょう。仕事や趣味、結婚、育児、……いろいろあっても、どうにかこうにか止めずにいれば、それはいつの間にか、時間をかけて築いたかけがえのない価値になり、私たちの中で誇りになっていきます。
ワクワクすることに目を向ける心の積極性と、なりたい世界を思い描く楽観的な想像力があれば、私たちはいつでも元気になれ、前を向いて進んでいけると思うのです。

著者プロフィール

有川真由美(ありかわ・まゆみ)

作家・写真家。鹿児島県姶良市出身、台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程卒業。化粧品会社事務、塾講師、科学館コンパニオン、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリーカメラマン、新聞社広告局編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的な存在として書籍や雑誌などに執筆。40カ国を旅し、旅エッセイやドキュメンタリーも手がける。
[有川真由美ブログ]Daily Journey

この著者の本