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性格リフォームカウンセラー 心屋仁之助の「心のお手入れ法」教えます!

第5回 嫌われてもいい──「いい人」を演じるのは、もうやめた!

 あなたは日頃、周囲によく気を遣ったり、何かと空気を読んだりするほうでしょうか。
自分のことよりも他人のことを優先して、衝突を避けようとすることはありませんか。
実は、不思議なことに、そんな「いい人」でいればいるほど、人づきあいで寂しい思いをすることが多くなるのです。

たとえば、いつも周りに合わせて、空気を読んで、誰からも嫌われないように振る舞っていた「いい人」が、学校を卒業しました。久しぶりに学校の近くを通ったので、お世話になった先生に挨拶しようと思って、会いに行きました。 
すると、「……すまん、お前、なんて名前だったっけ?」と聞かれるのです。

実際、僕もセミナーやスクールをしていると、文句ばかり言っていたり、いつも遅刻ばかりしていたような“問題児”の受講生のことばかりが、なぜか記憶に残っています。
「いい人」とは、「どうでもいい人」だ――なんて、よく言いますが、これはある意味、真実です。
“ワル”なところのある人のほうが、つまり、ワガママだったり短所がはっきりした人のほうが、より強く長く心をつかむし、魅力的なのです。
でも、このこと、あなたもうすうす知ってましたよね。

そろそろ、「いい人」を無理して演じるのをやめて、「ワルいヤツ」になってみませんか。
それは、 “他人軸”ではなく、本来の“自分軸”で生きる決心をするということ。
自分の中にちゃんと「ある」のに、周囲に遠慮して「ない」ことにしていた、心に溜まった本音を、みんな認めて表に出してあげるということ。それが「自分らしく」ということ。
あえて「嫌われてもいい」というくらいに、爽やかに図々しく、時にワガママに、自分の気持ちに素直に行動してみるのです。

◎自分の気持ちに、もうフタはしない!

それでは具体的に、「どうでもいい人」から卒業するためのアクションとして――
「自分の思っていることを、ちゃんと言う」
まず、これをぜひやってみてください。
他人に気を遣いすぎて「自分の気持ちを言わない」という状態は、重たく言えば“心の自殺”。「自分の思いを殺す」ということです。
これで「いいこと」が起こったらビックリです。

だから、「イヤだ」「したくない」と思ったら、ちゃんと言う。
“思ったこと”を、心に溜め込まずに、不必要な加工もせずに、そのまま口にする。
自分がやりたくないことは、きっぱり断る。
それが上手く相手に伝わらなければ、場合によっては、怒ってみせる。
そんなふうに、自ら“問題”を起こしてやりましょう。ちゃぶ台をひっくり返しましょう。台風の目になってみせましょう。

こんな習慣をつけると、何が起こるか。
──驚くことに、あなたの周囲の人が喜んでくれるのです。
「言ってくれて、ありがとう」
「断ってくれて、ありがとう」
「怒ってくれて、ありがとう」
と。なぜなら、そんなふうに自分に正直になったあなたのそばでは、周囲の人も無理に気を遣うことなく、笑顔で過ごせるようになるのです。お互いにあけっぴろげに、ありのままでいられて、居心地がよくなるのです。
あなたが“ワル”になることで、みんなを幸せにできるのです。
そうなると、自由で楽しい仲間が、あなたのまわりにいっぱい集まってきます。
そんなすごく面白いことが起こります。これをぜひ、信じてみてください。

著者プロフィール

心屋仁之助(こころや・じんのすけ)

心理カウンセラー。兵庫県生まれ。
大手企業の管理職として働いていたが、家族に起こった事件がきっかけとなり心理療法を学び始める。
それが原点となり、「自分の性格を変えることで問題を解決する」という「性格リフォーム」心理カウンセラーとして活動。
現在は京都を拠点として、全国各地でセミナー活動やカウンセリングスクールを運営。
その独自の「言ってみる」カウンセリングスタイルは、たったの数分で心が楽になり、現実まで変わると大評判。
発行しているメールマガジン「たった一言! あなたの性格は変えられる!」は3万人を超える読者に支持され、公式ブログ「心が 風に、なる」は月間350万アクセスの人気ブログ。

『「心が凹んだとき」に読む本』『心屋仁之助の今ある「悩み」をズバリ解決します!』『心屋仁之助のあなたは「このため」に生まれてきた!』『心屋仁之助の心配しすぎなくてもだいじょうぶ』(以上、三笠書房《王様文庫》)、『「人間関係が「しんどい!」と思ったら読む本」(中経出版)をはじめ、著書多数。