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性格リフォームカウンセラー 心屋仁之助の「心のお手入れ法」教えます!

第1回「○×思考」を手放して、ゆる~く楽に生きてみよう!

 みなさん、こんにちは。心理カウンセラーの心屋仁之助です。
このコラムでは、毎月1回、“心のお手入れ法”を紹介していきたいと思います。
気軽な気持ちで試してみるだけで、自分を好きになれる、周囲の人とごきげんにつきあえるようになる、悩みがだんだん消えていく……そんな面白い効果が、次々に現われてきます。
それでは、さっそく始めていきましょう。

◎僕らは「べき」思考に支配されている?

仕事とは、家事とは、人づきあいとは、こうする「べき」。
マナーは、礼儀は、規則は、こうある「べき」。
パートナーなら、夫なら、妻なら、こうする「べき」。

僕たちの心は、そんな「べき」に知らず知らずのうちに支配されている、ということを、
僕はこれまでのカウンセリングで強く実感してきました。
そんな「べき」に気づき、これを外してあげることで、驚くほど人生が大きく変わっていくのです。

そもそも、この「べき」は、いつの間に僕たちの心に生まれたのでしょう。
赤ちゃんのときから「時間を守るべき!」と言っていた人はいないはずです。
「私は、こんなことをやらねばいけないと思っている、やるべきだと思っている」
「何でだろう? だって……お母さんが言ったからだ」
そう。「べき」のルーツをたどると――多くの場合、自分の「親」そして「先生」にたどりつきます。
母親がこう言ったから、父親がああ言ったから、学校でこう言われたから・・・・・・それを守らなくちゃいけない、と。
つまり、僕らは幼い頃に親や大人たちから“彼らの法律”をもらってきて、
大人になった今でも、それを「絶対的なこと」として信じ込んでしまっているのです。
その“法律”に、すでに大きな勘違い・間違いがあったのです。
それを「守らなくてもいいんだ」と気づけた瞬間に、すごくラクになれるのです。
その法律は「彼ら」に都合のいい法律であって、「自分」の法律ではないのです。
僕がカウンセラーという職業に就く前、会社勤めをしていた頃は、
こんな「べき」「~せねばならぬ」という考えにがんじがらめに縛られた、「ネバーランドのベッキーさん」でした。
「あれはこうあるべきだ」「これはああするべきでない」と、何事に対しても「○×」でしか考えられませんでした。
しかも、身の回りには×をつけたくなることばかり起こるのです。

◎がんじがらめに縛られた心を“ゆるめる”方法

それでは、そんな「べき」を壊して、○をつけるために、
具体的にはどうすればいいのかというと……

「してはいけない」と思っていることを「してもいい」。
「しなければいけない」と思っていることを「しなくてもいい」。

そのように置き換えて、口に出して、声に出して言ってみるのです。
たとえば、「私は遅刻してみてもいい」と言ってみる。
すると、時間を守らないといけない、と思っている人は、酸欠したような声が出ます。
それくらい、自分をギュッと縛ってしまっているのです。
そのガチガチの「べき思考」を口に出して壊していくことで、心をきつく縛っていたヒモのようなものが、徐々にゆる~くなって、ほどけてきます。
つまり、禁止していたことを“自分に許可する”ということです。

すると心の中に、しだいにこんな言葉が増えてきます。

「そうなんだ」「いいんだ」

「べき」で支配された心には、「それはおかしい」「許せない」という、ドロドロした感情や苦しみ、不自由さがまとわりついています。
これが、「そうなんだ」「いいんだ」という、素直でまっさらな感情に生まれ変わっていくということです。
だから、自分の価値観に合わないことに出合ったときには、「そうなんだ」「いいんだ」という言葉を、何回も何回もつぶやいてみる。
そのようにすることで、心をゆるめ、他の価値観を受け入れやすくなります。
ぜひ、勇気を出して、試してみてね。

著者プロフィール

心屋仁之助(こころや・じんのすけ)

心理カウンセラー。兵庫県生まれ。
大手企業の管理職として働いていたが、家族に起こった事件がきっかけとなり心理療法を学び始める。
それが原点となり、「自分の性格を変えることで問題を解決する」という「性格リフォーム」心理カウンセラーとして活動。
現在は京都を拠点として、全国各地でセミナー活動やカウンセリングスクールを運営。
その独自の「言ってみる」カウンセリングスタイルは、たったの数分で心が楽になり、現実まで変わると大評判。
発行しているメールマガジン「たった一言! あなたの性格は変えられる!」は3万人を超える読者に支持され、公式ブログ「心が 風に、なる」は月間350万アクセスの人気ブログ。

『「心が凹んだとき」に読む本』『心屋仁之助の今ある「悩み」をズバリ解決します!』『心屋仁之助のあなたは「このため」に生まれてきた!』『心屋仁之助の心配しすぎなくてもだいじょうぶ』(以上、三笠書房《王様文庫》)、『「人間関係が「しんどい!」と思ったら読む本」(中経出版)をはじめ、著書多数。