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365日、おいしい、楽しい!「魔法のびん詰め」の手作り生活

第4回 『夏の暑さも吹き飛ばす「みょうがの甘酢漬け」』

 
ハウス栽培が盛んになった現代では、みょうがは季節を問わずに手に入るようになりましたが、旬は夏から秋にかけての季節です。この時期のみょうがは、めん類や生ものをいただく時の薬味として、また、せん切りにしてサラダに入れたり、おみそ汁の吸い口としても大活躍です。
みょうがの持つ独特の香りとキリッとした辛みが食欲を刺激するのでしょうね。夏の食卓には欠かせない食材のひとつです。

さて、みょうがは、和食にもエスニック系の料理にもよく合うので、たっぷり買い置きしておきたいところなのですが、傷みやすいのがたまにキズ。でも、甘酢に漬けてびん詰めにするなら、冷蔵庫で1カ月は保存が利きます。スーパーや八百屋さんでお買い得品を見つけたらまとめ買いしてびん詰めにしてしまいましょう。
甘酢漬けにしておくと、そのまま食べたり、刻んで薬味にするだけでなく、甘酢をすし酢代わりに使い、みょうがを混ぜ込んでばら寿司にしたり、焼魚に箸休めとして添えたりと、使い道はいろいろ。
鮮やかなピンク色に染まったみょうがの甘酢漬けは、見た目にも美しく、かつおいしいものです。

ところで、「みょうがを食べ過ぎると物忘れがひどくなる」という言い伝えがあるようですが、実際は、みょうがの香り成分には、物忘れがひどくなるどころか、集中力を高める効果があるということもわかってきています。そのうえ、繊維質が豊富で、血行促進と解毒作用があるなど、デトックス効果も期待できるというのですから、食べない手はありません! でも、もちろん食べ過ぎは胃を刺激しますからほどほどに……。

<みょうがの選び方>
丸みとつやがあり、色鮮やかで先が開いていない固く締まったものを選ぶようにしましょう。先から白い花が咲きかけていたり、くすんだ色でぶかぶかしたものは避けましょう。
「みょうがの甘酢漬け」

<材料>(みょうが9個分)
みょうが 9個
<A>
米酢 150cc
砂糖 大さじ2と1/2
塩 小さじ1/2
<作り方>
1 みょうがの根元の傷んだ部分を切り落として洗い、水気をふき取る。
2 清潔なびんに、1をきっちり詰める。
3 鍋に<A>を入れて火にかけ、砂糖と塩を煮溶かす。
4 3をひと煮立ちさせて熱いうちに2に注ぎ入れる。
みょうがが浮き上がってこないように小皿などを上にのせて甘酢に漬かるようにする。
粗熱が取れたら冷蔵庫で保存する。

* 早く漬けたい時は、縦半分に切ってから漬ける。

<アレンジレシピ>
炊き立てのごはんに、みょうがを漬けていた甘酢をまわしかけて、せん切りにしたみょうがの甘酢漬け、青じそ、ちりめんじゃこ、白いりごまをざっくりと混ぜ合わせます。見た目にも涼しげな「ばら寿司」が簡単にできます。
「甘酢みょうがと青じそのばら寿司」

<材料>(4人分)
米 2合
みょうがの甘酢漬け 3~4本
青じそ 6枚
白いりごま 大さじ1と1/2
ちりめんじゃこ 1/2カップ
<A>
みょうがの甘酢漬けの甘酢 大さじ3
塩 小さじ1/2~2/3
<作り方>
1 米を研いで、水加減を少し減らしてごはんを固めに炊く。
2 みょうがの甘酢漬けは縦半分に切ってからせん切りにする。青じそは、茎を切り落としてせん切りしてさっと水にさらす。
3 みょうがの甘酢漬け、青じそ、白いりごま少々をトッピング用に少量取り分けておく。
4 蒸らし終えたごはんを飯台かボウルに移し、<A>を混ぜ合わせたものをまわしかける。しゃもじでごはんを切るようにして合わせる。
途中で、せん切りにしたみょうがの甘酢漬けと白ゴマ、ちりめんじゃこも加え、ごはんの粗熱が取れてきたら青じそを加える。
5 うつわに盛り、取り分けておいた3をちらす。

著者プロフィール

こてらみや(こてらみや)

フードコーディネーター、料理家。
京都・祇園生まれということもあり、子どもの頃より京料理やおばんざいに接して育つ。また、実家が西洋骨董店を営んでいるため、自然と食器やグラスにも興味を持つ。
上京後、フードコーディネーターのアシスタントを経て独立。以来、料理制作、スタイリング等、食の総合的なコーディネーターとして活躍。
とくにスパイスや香味野菜など、「香り」をいかした料理に定評がある。
ライフワークは「季節の仕込みもの作り」で、味噌や漬物等の醗酵食品、旬の食材を使ったジャム、シロップ、佃煮などヒマを見つけてはびん詰めにして楽しんでいる。
好きな言葉は、帝国ホテルの総料理長だった故村上信夫氏の「世界一おいしい料理は、円満な夫婦の家庭料理」。

こてらみやのブログ〈オサルノビタミン〉
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