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365日、おいしい、楽しい!「魔法のびん詰め」の手作り生活

第7回 『食材ストックの整理を兼ねた「ドライフルーツのスパイシーコンポート」作り』

 
年末のお掃除シーズン。冷蔵庫も隅々まで拭き上げて、早めに食べきりたい食材をいちばん目立つところに置いて……と、整理していたら出てきたのが、ドライフルーツが入った保存袋。
お料理やパン作りでレーズンは常に使うのですが、イチジクやプルーンなどは、お菓子作りに少しだけ使ったり、1~2個食べてそのままになりがちではありませんか? 賞味期限も近いし、できるだけ早く食べきりたい…ということで、スパイシーコンポートにすることにしました。
白ワインと水でドライフルーツを柔らかく炊いてから、スパイスやお砂糖を加えてさらにコトコトと煮込むだけの簡単さ。白ワインが少ししかなければ、足りない分を水にしてもかまいません。ただちょっと風味は落ちますけどね。
スパイスが手に入らなければ、しょうがとレモンだけでもOKです。
できあがったらびんに詰めて、いつもお世話になっている方にプレゼントというのもいいですね。

このコンポートのいただき方ですが、そのまま食べても美味しいのですが、アイスクリームやヨーグルトに添えると、いつもよりぐっとリッチな味になります。また、カップにコンポートとシロップを入れてお湯を注ぐと、香り高いホットドリンクの完成!しょうがやレモンが入っているので、風邪気味の時におすすめです。
もちろん、お料理にも使えます。煮込み料理に加えることもありますが、ローストポークに添える「チャツネ」にも変身します。見た目は茶色い炒め玉ねぎですが、ウースターソース(?)のようなお味です。
ローストチキンにも合いますから、大切な日のディナーでぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
「ドライフルーツのスパイシーコンポート」

<材料>(150mlびん4本分)
乾燥イチジク 120g
乾燥プルーン(種抜き) 120g
白ワイン 500cc
水 500cc

<A>
レモン(スライス) 8枚
しょうが(スライス)10枚
グラニュー糖 200g
シナモン 1/2本
カルダモン 5個
クローブ 6粒
<作り方>
1 イチジクは、フォークを突き刺して、何カ所か穴を開ける。(写真1)
2 鍋に白ワインと水、イチジクとプルーンを入れて火にかける。
沸騰してきたら弱火にして、20分ほど煮る。
3 イチジクがふっくらとしてきたら(写真2)、
<A>を入れて20~30分火にかけて煮含める(写真3)。
清潔なびんに詰め、粗熱が取れたら冷蔵庫で保存する。



<ポイント>
◎いちじくの種類や乾燥具合にもよりますが、いちじくが煮えるには、プルーンよりも少し時間がかかります。
水と白ワインでしっかり煮て、柔らかくなってからグラニュー糖を加えるようにしましょう。
最初からグラニュー糖を加えるとふっくらと仕上がりません。
◎脱気処理をすれば、常温で半年ぐらい保存できます。
「ローストポーク 
ドライフルーツと玉ねぎのチャツネ添え」


<材料>(2人分)
豚バラ肉ブロック(肩ロースでも) 300g
じゃがいも 小2個
にんじん 1/2本
オリーブオイル 小さじ2
塩 小さじ2/3
おろしにんにく 1/2かけ分

<ドライフルーツと玉ねぎのチャツネ>
玉ねぎ 1/2個
セロリ 1/3本
にんにく 1/2かけ
<A>
コンポートのプルーン・イチジク(刻む) 各2個
コンポートのシロップ 大さじ2
水 大さじ2
鷹の爪(種ごとみじん切り) 1/2本
塩 小さじ1/2
白ワインビネガー 小さじ2~3
<作り方>
1 豚肉に分量の塩とおろしニンニクをすり込んで揉み込む。
ぴっちりとラップで包み、最低でも1時間冷蔵庫で寝かせる。
できれば1晩おく。
2 じゃがいもとにんじんは皮付きのまま4等分にする。
オーブンを180度で予熱しておく。
3 常温に戻した豚肉のまわりについた水分をふき取る。
強火で熱したフライパンにオリーブオイルをひいて、豚肉と野菜を並べ入れる。
強めの中火で肉と野菜の表面に軽く焼き色をつける。
4 耐熱皿に3を並べて、オーブンに入れ、30~40分焼く。
中心に串を刺して澄んだ汁がでてきたら焼き上がり。
オーブンから取り出して肉をホイルでくるんで20分ほどおく。
5 玉ねぎとセロリは薄切りにする。にんにくはみじん切りにする。
3のフライパンに残った油でにんにく、玉ねぎ、セロリを炒める。
途中、焦げ付きそうになったらオリーブオイルを足す。
薄いきつね色になってきたら<A>を加えてねっとりしてくるまで弱火で炒める。
6 食べやすい大きさに肉を切り分け、5のチャツネを添える。

<ポイント>
◎このレシピでは、豚肉を焼いたあとに残った油で玉ねぎを炒めていますが、チャツネだけを作りたい場合は、小さじ2杯のオリーブオイルで炒めるといいでしょう。
チャツネは、ソースやケチャップ代わりに使えるので多めに作っておくとなにかと便利です。

著者プロフィール

こてらみや(こてらみや)

フードコーディネーター、料理家。
京都・祇園生まれということもあり、子どもの頃より京料理やおばんざいに接して育つ。また、実家が西洋骨董店を営んでいるため、自然と食器やグラスにも興味を持つ。
上京後、フードコーディネーターのアシスタントを経て独立。以来、料理制作、スタイリング等、食の総合的なコーディネーターとして活躍。
とくにスパイスや香味野菜など、「香り」をいかした料理に定評がある。
ライフワークは「季節の仕込みもの作り」で、味噌や漬物等の醗酵食品、旬の食材を使ったジャム、シロップ、佃煮などヒマを見つけてはびん詰めにして楽しんでいる。
好きな言葉は、帝国ホテルの総料理長だった故村上信夫氏の「世界一おいしい料理は、円満な夫婦の家庭料理」。

こてらみやのブログ〈オサルノビタミン〉
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