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365日、おいしい、楽しい!「魔法のびん詰め」の手作り生活

第10回 夏が盛りのバジルと青唐辛子を使った「グリーンパスタペースト」

 
梅雨前に植えつけしたバジルと青唐辛子が、ここのところの暑さでグングン育ち、たくさん収穫できるようになりました。
バジルは傷みやすいので、使う分だけ収穫するようにしているのですが、あまりにも成長が早すぎて、消費が追いつきません。そのままにしておくと、青虫のえさになってしまうので、ゴソッと刈り込んでペーストにする事にしました。
いつもなら、ニンニクやアンチョビ、くるみを入れて、濃厚な風味のジェノバペーストにするのですが、もう少し軽く仕上げたいな~、と考えて作ってみたのが、この「グリーンパスタペースト」です。
材料は青唐辛子とバジル、塩、そしてオリーブオイルのみと、ごくシンプルです。青唐辛子のキリッとした辛みと、爽やかな香りのバジルは相性抜群で、夏にピッタリのおいしいペーストができあがりました。

まずは、このペーストのおいしさをシンプルに味わう事ができるスパゲッティをご紹介します。
塩を加えたたっぷりのお湯でスパゲッティを茹でます。
フライパンにオリーブオイルとつぶしたニンニクを入れて弱火にかけ、焦がさないようにゆっくりと火を通してニンニクの香りを引き出します。
ニンニクが薄いきつね色になったら、スパゲッティのゆで汁(2人分でおたま1杯分ぐらい)をフライパンに加えてオリーブオイルとなじませます。
そこへ茹で上げたスパゲッティとペーストを加え、混ぜ合わせればできあがり!
スパゲッティのゆで汁に含まれている塩分と、ぺーストに入っている塩分でだいたい味が調うようになっていますが、もの足りないようであれば、最後に塩で味を調えてください。
晩ごはんなどで、もう少し豪華にしたい場合は、タコやアサリといったシーフードや、ソーセージを細切りにして加えてもおいしいですよ。

そしてもうひとつ。バジルと相性のいい、トマトとジャガイモを使ったサラダはいかがでしょう。
ジャガイモは、串がすうっと刺さるぐらいまで茹でてから皮をむきます。食べやすい大きさに切り、熱いうちに塩少々、白ワインビネガー、オリーブオイルで和えて冷やしておきます。ジャガイモと大きさを揃えて切ったトマト、薄切りにして水にさらしておいたアーリーレッド(赤玉ねぎ)とともにペーストで和えれば完成。
キリッとした辛みと香りが食欲をそそる爽やかなひと皿です。

ご紹介した料理のほか、グリルしたお肉やお魚のソースとしても、パンにちょこっと付けてもおいしい万能なペーストです。
青唐辛子とバジルが出盛りの今が仕込み時!
ぜひお試しください。
「グリーンパスタペースト」
<材料>(作りやすい分量)
青唐辛子 40g
バジル(太い茎を取りのぞいて) 50g
塩 20g(小さじ4)
オリーブオイル 90cc+適量

<作り方>
1 青唐辛子はヘタを取り、1/4量は小口切りにする。残りの3/4量は縦半分に切って種をワタごとこそげとり、ざく切りにする(写真①)。
2 塩と青唐辛子をフードプロセッサーにかけ、塩と青唐辛子がなじんでしっとりとしてきたら(写真②)、オリーブオイルとバジルを入れてペースト状にする。
3 清潔なびんに入れて、ペーストの表面が空気に触れないようにオリーブオイルで蓋をするようにして冷蔵庫で保存する。



※青唐辛子を触るときは、使い捨ての手袋があると便利です
<ポイント>
◎唐辛子の辛みは種がついている白いワタの部分にあります。辛みを強くしたい場合は、丸ごと使う分量を増やして調節してください。
◎青唐辛子を扱う時は、できれば使い捨てのビニールやゴムの手袋をしましょう。青唐辛子を触った手でうっかり目をこすったりしたらヒリヒリ痛くてたまりません。ご注意ください。
◎冷蔵庫で2週間ほど保存できます。(冷凍も可)

著者プロフィール

こてらみや(こてらみや)

フードコーディネーター、料理家。
京都・祇園生まれということもあり、子どもの頃より京料理やおばんざいに接して育つ。また、実家が西洋骨董店を営んでいるため、自然と食器やグラスにも興味を持つ。
上京後、フードコーディネーターのアシスタントを経て独立。以来、料理制作、スタイリング等、食の総合的なコーディネーターとして活躍。
とくにスパイスや香味野菜など、「香り」をいかした料理に定評がある。
ライフワークは「季節の仕込みもの作り」で、味噌や漬物等の醗酵食品、旬の食材を使ったジャム、シロップ、佃煮などヒマを見つけてはびん詰めにして楽しんでいる。
好きな言葉は、帝国ホテルの総料理長だった故村上信夫氏の「世界一おいしい料理は、円満な夫婦の家庭料理」。

こてらみやのブログ〈オサルノビタミン〉
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