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365日、おいしい、楽しい!「魔法のびん詰め」の手作り生活

第9回 やめられない止まらない~の「刻みニラキムチ」

 
新緑がまぶしい季節になりました。
冬眠するかのように鳴りをひそめていたわが家のベランダの植物たちも、茶色い枝から鮮やかな緑色の葉を広げて、春の訪れを喜んでいるようです。
鉢植えで育てているニラもそのうちのひとつ。冬の間に株元から刈り込んでおいたのが、ぐんぐん葉を伸ばしてすっかり食べごろになりました。
夏野菜の印象が強いニラですが、いちばん美味しいのは葉が柔らかい今の時期です。さて、どうやっていただきましょうか。
おひたしや卵とじもいいけれど、細かく刻んで韓国唐辛子や醤油で和えた「刻みニラキムチ」はいかがでしょう?


このまま食べてもおいしいのですが、お肉やごはんとの相性が抜群です。

わが家のお気に入りは、ピビンパのようにごはんにのせていただく食べ方です。
炊きたてごはんにもみのりと醤油ミンチ(※1)、刻みニラキムチを適量のせて白ごまをパラリとふりかけたら、あとはスプーンでよーくかき混ぜるだけ!
ニラの香りと唐辛子の辛さを、醤油インチがまあるくまとめてくれて、まあ!おししいこと! ついつい食べすぎてしまうので、ダイエット中の方は要注意です。
(※1『365日、おいしい手作り!「魔法のびん詰め」』p24に掲載。豚ひき肉を炒めて日本酒と醤油で調味したおかずのもと)

即席キムチ作りにも使えます。
くし型切りにしたカブと、ざく切りの葉を塩もみしてしんなりしたら、キッチンペーパーなどでくるんで水気を切り、刻みニラキムチで和えるだけ。これに薄皮を取り除いた明太子を加えてごま油を数滴たらすと、お酒がぐんぐん進む酒肴に変身します。
刻みニラキムチは作っておくと冷蔵庫で1週間ぐらい持ちます。和え物だけでなく、炒め物の調味料のようにも使えますから、安く買える時にまとめて仕込んでおくと便利ですよ! ぜひお試しください。
「刻みニラキムチ」
<材料>
ニラ 1把
<A>
りんご 1/4個(皮をむいて60g)
しょうが 1かけ
韓国唐辛子 小さじ1〜2
醤油 大さじ1
ナンプラーかニョクマム 小さじ1/2
<作り方>
1 ニラは洗って水気をしっかり取り、1cmのざく切りにする(写真1)。
2 りんごとしょうがは皮をむいてすりおろす。
3 清潔な保存びんに、1のニラと<A>を入れてかき混ぜる(写真2)。
4 ラップフィルムを落とし蓋がわりにのせて、びんのふたを閉める。
冷蔵庫で1〜2日寝かせたら食べごろ(写真3)。




<ポイント>
◎韓国唐辛子が手に入らない場合は、パプリカパウダーに少量の一味を加えたもので代用してもいいでしょう。
◎韓国のキムチ作りでは、うまみを補うためにアミの塩辛やカタクチイワシの魚醤を使うのですが、手に入りやすいナンプラーやニョクマムで代用しています。
◎自然の甘みを出すためにりんごのすり下ろしを加えています。甘みは少量の砂糖でも代用できますが、細かく刻んだニラのまとまりもよくなるので、ぜひりんごを使ってみて下さい。

著者プロフィール

こてらみや(こてらみや)

フードコーディネーター、料理家。
京都・祇園生まれということもあり、子どもの頃より京料理やおばんざいに接して育つ。また、実家が西洋骨董店を営んでいるため、自然と食器やグラスにも興味を持つ。
上京後、フードコーディネーターのアシスタントを経て独立。以来、料理制作、スタイリング等、食の総合的なコーディネーターとして活躍。
とくにスパイスや香味野菜など、「香り」をいかした料理に定評がある。
ライフワークは「季節の仕込みもの作り」で、味噌や漬物等の醗酵食品、旬の食材を使ったジャム、シロップ、佃煮などヒマを見つけてはびん詰めにして楽しんでいる。
好きな言葉は、帝国ホテルの総料理長だった故村上信夫氏の「世界一おいしい料理は、円満な夫婦の家庭料理」。

こてらみやのブログ〈オサルノビタミン〉
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