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読めば読むほど恐ろしい原典『日本昔ばなし』

読めば読むほど恐ろしい原典『日本昔ばなし』
著者
由良弥生
書籍
2016年02月26日発売
ISBN
9784837967798
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(こ、これはッ)
女房の首が、串に刺されて囲炉裏の灰に突き刺されていた。その目は夫を見上げ、ぽたぽたと涙を流している。
夫は凍りついてしまったかのように身じろぎもできなかった。
「おまえさん、なあ」
再び女房の首が口を開いた。そのときだった。女房の首がひょいっと串から飛び離れ、夫の首にしっかりと食らいついた。(〈女房の首〉より)

そのほか、

【瓜から生まれた…】全裸で柿の木に吊るされた〈瓜子姫〉
【なさぬ仲】大釜で煮殺された兄妹の復讐〈継子と笛〉
【マントを被ると…】美しい娘から醜い老婆へ変身!〈婆皮〉
【仲良し姉妹】菜の花の下には姉が埋まっている〈お銀小銀〉

〈三枚のお札〉〈鬼の子小綱〉〈油取り〉〈蛇女房〉〈大工と鬼六〉〈犬婿入り〉…全11話

毒をたっぷり含んだ“この怖さ”に、目をそらしたくても、そらせない――!

[著者紹介]
由良弥生(ゆら・やよい)
日本や世界の読み物文学に興味をいだき、古典や伝承の追究を続けている。
地域をこえて共通する比喩的表現に関心をもち、童話や昔話の再現に挑戦、ベストセラーを次々と生み出す。
当時の世相、風俗、恋愛、さらには人々の深層心理を探り、大胆に描写するその巧みな筆致は多くの人に支持され、高い評価を得ている。
著書に、『大人もぞっとする 初版「グリム童話」』『大人も眠れないほど恐ろしい 初版「グリム童話」』『大人もぞっとする 原典「日本昔ばなし』『眠れないほど面白い「古事記」』『息つく暇もないほど面白い「源氏物語」』『眠れないほど面白い「今昔物語」』『読めば読むほど面白い「古事記」75の神社と神様の物語』『眠れないほど面白い「雨月物語」妖美怪奇な9つの話』(三笠書房《王様文庫》)などがある。