世界の紛争のうちでとくに領土問題は、歴史的背景や利害・地政学的要因が複雑に絡み合い、その解決は困難を極めています。

日本もこの問題の渦中に置かれています。
複数の事案を抱える当事国であるばかりでなく、中国の進出にかかわる東南アジアでの領土・領海問題は、日本の安全保障上、憂慮すべき問題となっています。

本書は、現在進行中あるいは過去の代表的な世界と日本の領土問題を取り上げ、地図・写真などの図版を多用しながら、なぜ問題が起きたのか、どのような紛争があったのか、現在はどうなっているのか、そして解決の糸口はあるのか…などをわかりやすく解説します。

現在注目されている北極・南極圏における資源や新航路獲得問題も、一種の領土争いといえるでしょう。
また、スコットランドやカタルーニャなどの独立問題も、広い意味での領土問題ととらえて掲載しています。

［もくじ］

第１章 アジアの領土問題
北方領土／千島・樺太／竹島／尖閣諸島／沖縄トラフ／間島／白頭山／朝鮮半島／延坪島／内モンゴル自治区／チベット自治区／新疆ウイグル自治区／アルナチャル・プラディーシュ州／アクサイチン／カシミール／パラセル諸島／スプラトリー諸島／中国・台湾

第２章 中東の領土問題
パレスチナ／ゴラン高原／サウジアラビア・イエメン国境線

第３章 ヨーロッパの領土問題
チェチェン／ウクライナ・クリミア／スネーク島／ナゴルノカラバフ／コソボ／シャレングラード島＆ヴコヴァル島／北アイルランド／バスク地方／オリベンザ／ジブラルタル

第４章 アフリカ・南米その他の領土問題
ハラーイブ・トライアングル／南北スーダン／ミギンゴ島／セウタ・メリリャ／西サハラ／ナヴァッサ島／フォークランド／北極圏／南極

［著者紹介］
日本「領土・国境」研究会（にほん「りょうど・こっきょう」けんきゅうかい）
主に領土・領海や国境問題にかかわる世界の情報を調査・収集し、歴史的・地政学的に分析したうえで、日本を含む世界情勢をわかりやすく発信するために結成された研究・執筆グループ。
領土問題だけでなく、広く世界の紛争・軍事などの分野でも情報を発信している。